アンコウの特徴と仕入れのポイント、注意点とは?

アンコウは日本人に馴染みの深い、高級食材の1つです。その歴史は古く、江戸時代にはすでに5大珍味の中に数えられていました。日本でとれるものはホンアンコウという種類で、水深500メートルまでの深海に生息しています。深海魚ならではの特徴的なフォルムは、一見不気味なようで、よく見ればユーモラスなものです。その生態から、体が非常に柔らかく、そして粘り気があります。そのため、粘りを完全に拭い去らないと、まな板の上で調理することができません。こうした点から、アンコウにおいては、吊るし切りという独特の調理法が用いられます。これは、吊るし上げられた体に水を入れることによって膨らませ、そこへ包丁を差し入れて解体するものです。特産地では一種の観光資源ともなっており、定期的にショーとして披露されています。こうして解体されたアンコウは、ほとんどの部位を食すことができるのです。
解体されて食用にされる部分は、7つ道具のも称されます。それは、身、皮、胃、肝臓、卵巣、エラ、ヒレで、それぞれの味や栄養に特徴があります。まず身は、ローカロリーで脂質も少なく、現代の健康志向にもよくマッチしたものです。それでいてビタミンBも豊富に含まれていますから、とくに女性にとっては嬉しい存在です。一方、いわゆるあん肝は、高カロリーであることが知られています。さらに特徴的なのは、ビタミンAやビタミンD、DHAなど有用な栄養素が多数含まれているということです。料理としては、7つ道具を丸ごと味わえる、アンコウ鍋が一般的です。野菜と割り下、そして七つ道具を入れて煮込むだけという、いたってシンプルながら深い味わいが楽しめます。茨城県の大洗町などでは名物料理となっており、多くの観光客を惹きつけているのです。
このように、特徴が際立つアンコウは、数は多くありませんが一般流通にも乗せられるようになりました。中にはインターネットで購入できるものもあり、どこでも便利に仕入れることができるようになったのです。そこでポイントとなるのが、寄生虫の問題です。実は、こうした深海魚にも、アニサキスのような寄生虫が付着していることがあります。とくに内臓などは除去しにくいので、そのまま残っていることが多いのです。加熱や冷凍処理で簡単に死滅させられるものの、輸入品などでは、そうした処理が甘いこともあります。それだけに、仕入れる際には国内産のものを優先したほうが無難です。特徴と魅力満載のアンコウを使って、美味しい一品を作り上げていきましょう。

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